“中の人”に聞く!新時代におけるコミュニケーションのプロ・SNSディレクターとは
こんにちは人事の友原です。
皆さんはSNSは使っていますか?
今やほとんどの人がInstagram、Twitter、Facebook、LIPSなどなど、もしくはそれら全部を使っている方も珍しくはないと思います。
今日は弊社のブランドを運用しているSNSのプロ、SNSディレクターの山下さんにインタビューをしました。
山下 晴
ブランディング本部 コミュニケーション戦略課 SNSチーム
留学や翻訳会社を経てI-neにジョイン。海外に向けてのSNSアカウント運営、英語のコピー作成など、海外経験を基軸にユーザーとのブランドコミュニケーションを構築する。
SNSディレクターとは
友原:こんにちは、今日はよろしくお願いします。
早速お聞きしたいのですが、SNSディレクターを一言でいうと何ですか?
山下:え、早速ムズかしいこと聞くんですね笑
あ、ごめんなさい、いきなりすぎましたよね。笑
SNSディレクターの仕事内容を、いつか山下さんに聞いてみようと思っていて!まさに新時代に登場した仕事のひとつ。
何から聞いていいかわからなくて直球でいってみました。SNSディレクターがどのような仕事をするのか教えていただけますか。
山下:確かに言われてみてば、世間的にはSNSディレクターはまだ珍しいかもしれません。
私はInstagram、Twitter、Facebook、LIPSなどのSNSをビジネスツールとして活用し、ボス(消費者)へブランドのファンになってもらうことを目的としてSNSアカウントの運営をしています。
主な業務内容は
・SNSアカウント運営ディレクション
・クリエイティブ写真、動画撮影
・ライティング作成
・エゴサーチによるパトロール(いいね、RT、コメント対応)
・SNSキャンペーンに関わるプロモーション
・広告クリエイティブ作成
最近は、中国のお客様に向けて現地ツールである、weiboやWeChat、REDなどのSNSツールも活用してます。実際に遊びでSNSを使うのとは違うところが多いですね。
SNSディレクターの楽しみってなに?
詳しくありがとうございます。
I-neのコーポレートアカウントは海外も含めるとたくさんありますよね。
SNSディレクターの楽しみって何ですか?
①リアクションを直で見れる
山下:一番はやっぱり純粋なユーザーからのリアクションを直で見れること。
KPIに対して、予想を大きく超える反応だったり、逆にすごく自信のある配信が「インスタ映えで、絶対反応が高いはず!」と思っていたら「あれ?」という結果だったり。。
結末が読めないのも面白いです。
自分としては普段からSNSのトレンドをチェックしているし、ユーザー目線を意識しているつもりだけど、日々新たな発見がSNSにはあります。
②自分自身が楽しくワクワクする瞬間が多い。
山下:他には。。
他には?(お、ノッてきた!)
山下:特に「こういう雰囲気や表現を、このブランドに違う角度で取り入れたらハマるかも!」と気づいた瞬間「早く早く!」と、出来上がりが楽しみになります。
とか言うと、子供みたいですよね笑
詳しく聞きたいです。(めっちゃ楽しそうやん)
山下:I-neはシャンプーをはじめ、ヘアアイロンやスキンケア商品など、カテゴリ違いのブランドがたくさんあります。他社だと1つの代表するブランドがあって、そのイメージが強くなってしまうけど、弊社では複数ブランドのイメージがそれぞれ全く違う。
様々なトレンドや好み、アイデアに溢れる中で、例えば「このブランドにはこのトレンドが合いそう」など、複数アカウントを運営してブランディングができるのは、他社では体験できない面白さでしょうね。
③自社製品を自分で動かせる
弊社にはたくさんフォロワーがいるアカウントもあれば、まだまだのアカウントもあります。
そういった点もI-neのSNSディレクションの特徴かもしれませんね。どう思われますか?
山下:そうそう、それはありますね。
インハウスクリエイティブが強みなI-neにとって、社内でどんな風にブランディングしていくかは、同じ部署の動きなのですぐに把握できます。
だからイメージが湧きやすく、SNSにも反映しやすい。
これはこの会社内にいるからこその感覚が大きく、ブランドのSNSアカウントをマネジメントする上で、貴重な経験になると思います。
I-neで変わった価値観
ではここからは山下さんのことについてもうすこし詳しく聞きたいです。
I-neに入社してから何か変わったことはありますか?
山下:I-neに至るまで数社に居たことがありますが、それまではプライベートの時間を一番重視していました。
I-neに入る前は「仕事=お金を稼ぐ」そんな価値観を持っていました。
でもI-neに入社したことでその考えが180度変わりました。
何が山下さんの中で変化をもたらしたのでしょうか?
山下:んー、そうですねぇ。
働く環境だと思いますね。
「好きなこと」や「これまでの別の経験」も活かせる会社だったんですよね。
また、程よい自由さと様々なことに挑戦できる環境がI-neにはあります。
例えば、私は10代の頃から海外に興味がありました。留学をしたこともあって前職は翻訳会社で仕事をしていました。その経験を海外に向けてのSNSアカウント運営や英語のコピーを作成したりと、思わぬところで活かせる場面が…!
A+B=Cのような、自分自身気づけなかった業務パターンが出来上がることも。
ただ純粋に楽しむ
山下:また、休日偶然撮った趣味の写真も「あ、これ仕事で使えそう」など、仕事に関連することを自然と考えていたりする。
それが仕事という意識が全くなく、ただ純粋に楽しんでやっていることなんですよね。
時間の感覚を忘れるくらい没頭することもあるけど、苦にならない。
こんなに自分のライフスタイルごと変えてくれる会社はこれまでなかったから自分にとって新しい感覚です。
この仕事ならではの苦労
そんな山下さんでも大変なことはあると思います。
SNSディレクターの苦労は何ですか?
山下:人の心を動かすコンテンツや、アイデアを形にすることの大変さ。
写真や動画は制作に時間がかかるのに、特にSNSは見られるのはほんの一瞬。
クリエイターは数多くいるし、画像もキレイなだけでは響かない時代。
(1クリエイティブ制作に数時間、数日かかることもある)
また、ユーモアセンスが必要なところもあり。
普段、お笑いが好きでバラエティっ子なんですよ、私。
でも、それを提供する側になった途端「面白い」の基準が分からなくなることがあります。
作り手と見る側のギャップがある。
ただ、その中でも反応が良いものが出てくると「こういうのがウケるのか」って。
次もまたこの感覚を味わいたい!と思います。
ルールチェンジが早い
山下:特にSNSは、流行はもちろん、新機能やルール含め変化が早い。
とにかく毎日頭と手を動かす必要があって(立ち止まっていられない)、いかに質の良いインプットとアウトプットの繰り返しができるか。
スピード感、クオリティどちらも大切にしている。そして、そのどちらも叶えられた時、ものすごい達成感があります。
これまでに一番テンションがあがった施策と反応
山下さんがアカウントを運用する上で、一番テンションが上がることってなんですか?
山下:一番と言われると難しいですが…個人的にテンションが上がるのは、毎回ブランドアカウントを一から育てること。
初めて新ブランドを任された時は右も左もわからない状態でしたが、これまでの業務経験やフローを元に試していった時、どんどんフォロワーが増加したり、良い反応があることが自分にとって励みになりました。
また国内だけでなく、海外トレンドを日頃からチェックし、日本ではまだ誰もやってないんじゃないか?ということを見つけて、試してみることも、ワクワクするポイントになっています。
不評だった全部盛りキャンペーン
ゼロからアカウントを育てるとなると、かなりの経験値が必要な気もします。
遊びでSNS運用をしている私とは、考え方が違うのがとてもよくわかりました。そんな山下さんも、すぐにSNSを使いこなすわけではなかったはずですよね。
一番の失敗談とかあればお聞きしたいです。
初めて担当したブランドで投稿型SNSキャンペーンを実施したんです。
応募条件は、「商品をご購入いただき、写真撮影したものにハッシュタグを付けて投稿」というシンプル内容だったのですが。。
キャンペーン目的がユーザーの為というよりは、ブランドの認知、商品購入者増加、ファン増加などあれこれ欲張ったものに。。
KPIの応募数より遥かに低く、ユーザーが楽しめるキャンペーンではなかったと反省。
悪いパターンだったと学びましたね。
もし自分が初めてこのブランドを知って、応募するか?と、お客様目線を毎回忘れてはいけないなと実感しました。
I-neにとってのSNSって?
山下:私が入社する少し前の話になりますが、Instagramをイチ早く使いこなした企業というイメージが強い。
それは今も変わらずです。
そのおかげで、日本初のショッピング機能をいち早く試用させていただけました。でもまだまだ「誰かやってそうだけど、誰もやってない未知の楽しいこと」は、たくさんあるはず。
他社でも面白い施策をやっている所は増えてきているので、負けないように、新たな実績を作っていきたいと考えています。
SNSでどんなことが実現できそう?実現したい?
山下:「SNSディレクター」というと、「イマドキやな」とか「どんな仕事なん?」と言われることが多いです。
今後どんどん浸透していくのではないかと考えてるけど、目先の業務だけを見ていると、トレンドに取り残されると思います。
時代の流れにうまく乗れて、フットワークが軽い人が向いている
どんな人がSNSディレクターに向いているのでしょうか?
誰でも触れることができるツールだからこそ、プロとのはっきりとした違いが求められると思うのですが。
山下:半年先、1年先、10年先まで設計できる人が求められます。
どちらかというと専門的なことをやり続けるよりも、時代の流れにうまく乗れて、フットワークが軽い人が向いているのではないかと思っています。
また「SNSだけで流行する」ということは減っていくのではないかと考えています。
SNSは一手法として使い、またそれ以外の部分とどう連携できるかなども含め、ブランドごとの世界観の中で新しいストーリーをたくさん創造し、ブランドファンを増やしていけると良いなと思っています。
SNSだけで流行することが減っているのは、以前に花城さんも同じようなことをおっしゃっていました。
きっと、お二人ともデジタルコミュニケーションを軸にしているだけあって感覚として持っているのがすごいですね。
本日はありがとうございました。