Research and Development I-neの技術を支える価値創造研究室


ファブレス型R&Dという新領域を実現する新組織
美は感性と科学のあいだに生まれる
私たちはこれまで、”マーケティングの力”を強みに成長してきました。
生活者の声に耳を澄まし、感性価値を見抜き、かたちにする、使う人にとっての意味を創り出す「意味のイノベーション」。
美は、ただ見えるものではありません。肌に触れたときの心地よさ。髪を撫でたときの安心感。
自分を、少しだけ好きになれる瞬間。そうしたすべての体験が、美を形作っています。
その根底には、物理的な構造や触感、香りといった「モノとしてのリアリティ」が必ず存在しています。
だからこそ今私たちは、「モノのイノベーション」に挑戦し「意味のイノベーション」と掛け合わせることで新たな美を生み出すことができると確信しています。
感性と科学。マーケティングとR&D、今と未来。
それらを断絶させず、振り子のように行き来しながら連続させた組織であることが、私たちの強みです。
トレードオフに屈せず、マーケティングと緻密に連動することで、小さな兆しをすばやく形にできる、そんな組織を目指します。
研究と市場が直結することで、「売れる」プロダクトが生まれることは間違いありません。けれどもそれは単なる商品ではないと信じています。それは、美しさが誰かに届くこと、そしてその人の生活に少しでも幸せを届けることができたという証だと信じています。
自己肯定感の欠如、見えない孤独、ケアされない感情。
美は、そうした現代の課題と静かに対話する力を持っている。
髪が整うことで、一歩外に出る勇気が生まれる。
肌が整うことで、他人と関わる意欲が芽生える。
自分が整うことで、誰かとのつながりが生まれる。
そのつながりが、また別の誰かを照らす。
私たちが目指すのは、そんな「幸せの連鎖(Chain of Happiness)」が広がる社会です。
私たちは信じています。
美しさとは、癒しであり、希望であり、つながりの起点であることを。
美を科学し、美で社会を編みなおす。
この研究所は、未来に向けたその第一歩です。
価値創造研究室
竹内啓貴
I-neの価値創造研究室とは


~市場とともに育む、次代のR&Dモデル~
2024年に発足した「価値創造研究室」は、ファブレスという柔軟な事業構造を活かしながら、従来の研究開発のあり方を問い直し、生活者だけでなく、OEM様、原料メーカー様、外部パートナーといった多様なステークホルダーとともに、新たな市場価値を共創していくことを目指しています。
~”意味のある商品”を生む、マーケティング×技術の融合~
これまでI-neは、生活者のインサイトを深くとらえるマーケティング力を原動力に、多くのヒットを生み出してきました。価値創造研究室ではその力をさらに進化させ、技術と有機的に融合させることで、「生活者にとって意味があり、ステークホルダーにとって可能性を感じられる」商品開発を実現していきます。
~スピーディかつ柔軟に、”必要とする価値を”かたちにする~
私たちがめざすのは、ただ技術を深めるR&Dではありません。生活者の声、OEM様や原料メーカー様の技術資産、大学研究者の視点といった異なる知を掛け合わせ、変化の早い市場のなかでもスピーディかつ柔軟に価値をかたちにする開発体制を築いています。
この循環を通じて、「本当に必要とされる価値」を創り続けることが、私たちの挑戦です。
~未踏領域への挑戦と、新しい選択肢の提案~
大手企業では着手しにくい未踏のテーマにも果敢に挑み、ベンチャーならではの俊敏さで、市場にはまだ存在しない選択肢を提案していくことも、私たちの使命です。
単なる製品開発にとどまらず、社会や市場との関係性そのものに問いを投げかける。
未来に求められる価値を、パートナーとともに共創していく。それが「価値創造研究室」の役割です。
私たちが掲げるのは「市場創造型R&D」ーーそれは、生活者に選ばれ、ステークホルダーとともに育てていく、新しい時代の研究開発のかたちです。
価値創造研究室 メンバー※2025年4月時点


竹内 啓貴
HIROTAKA TAKEUCHI
ポーラ化成工業にて研究員としてキャリアをスタートし、2011年からボストン大学で新規シワメカニズムの研究に挑戦。帰国後はプロジェクトリーダー、B.Aリサーチセンター長で画期的な製品の開発を牽引。2017年に市場を驚かせた日本初のシワ改善医薬部外品「リンクルショット」。その開発には初期段階から関わり、基礎研究・メカニズム解明から製品化・上市までをリード。POLA退職後はプレミアウェルネスサイエンスにて、経営・マーケティング・R&Dを横断する戦略設計に挑み、技術と事業の融合を推進。2023年よりI-neに参画。


荒井 俊博
TOSHIHIRO ARAI
ポーラ化成工業株式会社にて、スキンケア製品を中心とした処方設計、品質評価など多岐にわたる業務を経験、化粧品開発を広く学ぶ。その経験を活かし、化粧品処方や感性のデータを用いたAIの研究開発に着手。業界初の「感触づくりAI」の構築を実現し、複数の学会発表や特許出願を実施した。その後、アクセンチュア株式会社に入社。マーケティングやS&OP領域におけるデータ・AI活用のツール構築や導入支援を実行し、専門性を深耕した。2024年4月より株式会社I-neに入社。価値創造研究室にてR&D戦略の策定、新規処方・成分創出に向けた研究テーマの統括、開発支援などの業務を担う。
価値創造研究室のMISSION


<短期成長ドライバーの強化>
■社内に技術インフラを構築することで、ファブレスながら取引先との協業とともに化粧品内容物の最適化を実現する
■新規原料・技術を探索、既存ブランドの独自性を強化
■強いモノづくりを実現するための化粧品開発インフラの強化(開発プロセス、品質・感触評価法、外部発信、薬事など)
<既存技術×既存技術による短中期イノベーション>
■世の中に眠っている新技術を大学との連携や休眠知財などを起点に発掘し、短中期でイノベーションを実現する
■ステークホルダーとの戦略的パートナーシップを通じ、ヘアケア・スキンケアの新成分を創出