ENVIRONMENT 環境
事業活動における、あらゆる場面の環境負荷低減に努めます
環境理念
わたしたちI-neグループ(以下、当社グループ)は、Mission に『We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness』を掲げています。その中のひとつ、「社会・地球」と描くChain of Happinessを以下のように言語化しています。
「社会・地球」と描く
Chain of Happinessわたしたちが Chain of Happiness を最大化する背景で、世界の人々や地球環境にとっての負荷を生み出すことはあってはなりません。
時代と共に変化する実態把握に努め、その現実に目を背けず立ち向かいます。
サステナブルな商品開発、寄付や社員のボランティアをはじめとした社会貢献活動、そしてブランドを通した様々な課題の啓蒙など、持続可能な世界を目指し、I-neは直接的にも間接的にもポジティブな連鎖を生む存在であり続けます。
当社グループは、 Mission の実現に向けて、事業活動におけるあらゆる場面の環境負荷低減に努めます。本ポリシーは、当社グループだけの取り組みでは実現できません。 Mission を追求するパートナーであるお取引先様にも賛同いただけるよう働きかけを推進します。商品開発、調達、製造、物流、販売活動、商品利用及び廃棄までのプロダクトのライフサイクル全体を通して、地球環境の負荷をコントロールし、持続可能な社会・環境の実現を目指します。
環境理念・環境ポリシー
TCFD提言に基づく開示
当社グループでは、2023年10月にTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同を表明しました。当社グループの気候変動のリスクと機会を認識し、成長機会とリスク低減・予防のためにTCFD提言の枠組みを活用し、積極的な情報開示に努めていきます。
TCFD
気候変動
当社グループは、気候変動問題を地球規模の課題であり、事業にも影響を及ぼす重要な課題であると捉え、「ネットゼロ(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現」を重要課題(マテリアリティ)のひとつに掲げています。2035年までに自社での燃料の使用による直接排出する温室効果ガス(Scope1)と他社から供給されたエネルギーの使用に伴い排出される間接的な温室効果ガス(Scope2)を63%削減、Scope1,2以外のサプライチェーン全体で発生する自社に関連する間接的な排出(Scope3)を37.5%削減(いずれも2024年比)の達成を目指します。さらに、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ(ネットゼロ)達成を目標としています。
当社グループは、Scope1,2排出量の集計範囲にオフィス・研究所および店舗すべてを含めています。2025年、国内事業所の電力由来CO₂排出(Scope2)は、再生可能エネルギーへの切り替えや非化石証書の活用により、マーケット基準で実質ゼロを達成しました。一方、約38t-CO₂のScope1排出(直接排出)が残っています。これは商業施設内のテナント店舗で使用する空調設備に起因するもので、施設オーナーの管理下にあるため自社の取り組みだけでは削減が難しい状況です。当社は、透明性を重視しこれらの排出もすべて算定範囲に含めて報告しています。今後も施設管理者との対話を通じて削減の可能性を検討し、全事業活動での温室効果ガス削減を推進していきます。
さらに排出構造全体で見ると、当社グループの温室効果ガス排出量の90%以上は、Scope3(サプライチェーン全体での間接排出量)が占めています。このため、ネットゼロの実現には、当社だけの取り組みだけでは実現できず、幅広い関係者との協働が必要です。サプライチェーン全体での環境負荷低減に向けた協働体制の構築を推進し、事業活動を通じたCO₂排出量の把握と削減に取り組みます。
ESGデータ(GHG排出量)
カーボンフットプリント算定の取り組み
当社は、2024年度に環境省が実施する「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」に参画し、ボタニスト ボタニカルシャンプー モイストのボトル製品と詰替えパウチ製品を対象に、カーボンフットプリント(以下、CFP)を算定しました。CFPとは、製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通した温室効果ガス排出量を、CO₂排出量として換算した値のことです。算定結果としては、お客様の温水シャワー使用による「使用」段階の温室効果ガス排出量が9割以上を占めていること、ボトル製品と詰め替えパウチ製品を比較すると、パウチの方が「廃棄・リサイクル」段階では温室効果ガスの排出量が79%削減できることがわかりました。また、製品のライフサイクルの各段階での温室効果ガス排出量を可視化することで、具体的な改善点が明らかになり、削減への取り組みの大きな一歩となりました。
今年度は、CFPをお客様に知っていただく事を目的として、対象製品へのCFPの表示を開始しました。併せて、カーボンフットプリントの仕組みや、日々の生活の中で温室効果ガス削減につながる行動について理解を深めていただけるよう、解説動画の制作、特設サイトの公開、SNSを通じた情報発信も行いました。これらの取り組みによって、お客様が環境負荷と向き合うきっかけを創出し、温室効果ガス(GHG)削減に貢献していくことを目指しています。
BOTANISTのカーボンフットプリントの取り組み
ボタニスト ボタニカルシャンプー モイスト
カーボンフットプリント算定報告書
カーボンフットプリントの算定ルール策定の取り組みへの参加
2025年は、環境省が実施する「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業(業界団体・企業群支援)」へ参加し、日本化粧品工業会および当社を含む企業7社と共に、業界団体によるCFPの算定に関する共通ルールの策定に取り組みました。
今後、他の製品のCFP算定を進めていくとともに、温室効果ガスの削減に取り組んでまいります。
SBTへのコミットメント
パリ協定が求めるGHG削減水準と科学的に整合した目標であるSBT(Science-Based Targets)の認定取得を目指し、2025年7月に、SBTi(Science Based Targets initiative)に対してコミットメントを表明しました。このコミットメントは、企業が2年以内にSBTを設定しSBTiに提出することを誓約するものです。企業のGHGの直接排出のみならず、サプライチェーン全体を通した間接排出まで事業活動すべてにわたり削減目標を設定することが求められます。2026年中の認定取得を目指しています。
サステナブルなこだわりが詰まったオフィス
「 Social Beauty Innovators BASE 」をコンセプトにした本社オフィスでは、サステナブルな素材の活用や、自然とのつながりを感じられる空間を多数取り入れています。入居するビルの消費電力はCO₂フリーに対応しており、幸せの連鎖の最大化の実現への想いを、オフィスからも感じていただけます。
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CDPへの回答
当社グループは、2024年よりCDP*からの質問書を通じて情報開示の取り組みを開始しました。気候変動分野に対する質問書に回答し、2年連続「B」スコア(マネジメントレベルの評価)を取得しています。
また、気候変動質問書に関する内容から、企業のガバナンス、目標、スコープ3排出量、バリューチェーン・エンゲージメントを評価する「サプライヤーエンゲージメント評価(SEA)」スコアにおいても2年連続「A⁻」を獲得しています。
当社グループは、マテリアリティ目標のひとつとして「2050年ネットゼロの実現」を掲げており、この目標の達成に向けて、今後も積極的な気候変動対策と、透明性の高い情報開示に引き続き取り組みます。
*CDP 2000年に英国で設立された国際的な環境非営利団体(NGO)で、投資家、企業、自治体に対して、それぞれの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営しています。CDPの目的は「人々と地球にとって健全で豊かな経済を実現すること」であり、環境に与える影響に関する情報開示を促すことにより、環境対策への推進力強化のための活動を主としています。
CDPでは取り組み状況を8段階(A、A-、B、B-、C、C-、D、D-)で評価しています。
CDPが収集した情報は、世界中の投資家や企業、政策決定者の意思決定に大きな影響を及ぼしています。
生物多様性
当社グループは、事業継続と持続可能な社会の実現のため、生物多様性の保全が不可欠であると認識しています。事業活動においては、持続可能なパーム油やFSC認証紙の採用、CO₂排出量の削減を通じ、バリューチェーン全体で生態系への負荷を低減します。また、本社を置く大阪を中心とした地域社会への貢献や、一般財団法人BOTANIST財団を通じた各地での森林保全を支援しています。寄付や社会貢献活動を含む多角的なアプローチで次世代へつなぐ生物多様性の保全に寄与してまいります。
大阪府茨木市・鉢伏山の「自然共生サイト」認定と30by30への貢献
当社グループは、2030年までに陸と海の30%以上を保全する国際目標「30by30」の達成に向けたアライアンスに加盟しています。その一環として、2025年9月、大阪府茨木市で保全活動を推進してきた「鉢伏山『Hachibuse Nature Positive Project by I-ne』」が、環境省の「自然共生サイト」に認定されました。
本プロジェクトは、当社社員が2023年より現地で定期的な森林整備や植樹などの保全活動に継続的に取り組んでいる点が特徴です。土地を管理する岩阪自治会や鉢伏山森づくりの会、大阪府森林組合など、地域・市民と社員が共に活動を行う「協働体制」と、充実したモニタリング実績が高く評価されました。今後も地域社会と深く連携し、自然を再生させる「ネイチャーポジティブ」の実現に貢献してまいります。
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一般財団法人 BOTANIST財団
当社グループは、植物と共に生きる持続可能な社会の実現を目指し、2023年にBOTANIST財団を設立しました。北海道美幌町での「BOTANISTの森」づくりは5年目を迎え、地域と連携した強固な保全体制を築いています。また、環境保全に取り組む団体への助成事業を通じて、都市公園の再生や里山保護など、多様なフィールドでの活動を支援しています。今後は、これらの場を活用した体験プログラムを通じて豊かな感性と自発的な行動力を備えた「未来の担い手」を育成することで、人と植物が共に歩める社会を次世代へつないでまいります。
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BOTANISTの森
2021年から森林保全団体のmore treesと協働で、北海道美幌町(びほろちょう)にて「BOTANISTの森」づくりを開始しました。カラマツの伐採跡地にBOTANIST商品のキー成分である白樺など複数の樹種を植林して、本来あるべき多様性のある森を再生する活動を行っています。2021年からこれまでに、1万3000本の植林を実施しました。2022年からは地元の小学生にも種拾いや育苗などの森づくりに参加してもらい、地域での取り組みも進めています。
※BOTANISTの森は、一般財団法人BOTANIST財団の活動です。
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植物資源の循環と生物多様性の再生「BOTANIST白樺ファーム」
当社グループは、原料の持続可能な調達と白樺林の多様性を両立するため、2023年に北海道美深町で「BOTANIST白樺ファーム」を開設しました。本プロジェクトでは、社員が定期的に現地を訪問し、30年後の資源採取を見据えた長期的な取り組みを推進しています。また、役割を終えた落枝をディフューザーとして活用するなどの取り組みも行っています。白樺の保全を通じて、健全な生態系の維持とネイチャーポジティブの実現に貢献してまいります。
資源循環
当社グループは、「サーキュラーエコノミーの実現」を重要なマテリアリティとして位置づけ、資源を大切に使いながら循環させる“責任あるものづくり”を推進しています。パッケージの環境対応や再生紙等の活用、アップサイクル原料の採用、小型家電回収、アウトレット展開による廃棄削減、さらに社内でのリサイクルや資源回収体制の実施など、事業活動の各段階で資源循環の取り組みを広げています。限りある資源を未来につなぐため、循環型社会の実現に向けた取り組みを今後も継続していきます。
商品の容器・包装の取組
■パッケージの環境対応
製品容器には再生可能な有機資源を原料とするバイオマスプラスチックや再生PETなど、環境に配慮した素材を幅広く取り入れています。これにより、化石資源由来のバージンプラスチックの使用量を削減し、原料となる植物の生育時のCO₂吸収、焼却時のCO₂排出量削減を通じて、ライフサイクル全体でのCO₂排出量の低減に貢献しています。BOTANISTシリーズをはじめ、当社の多くのブランドでは、環境に配慮した取り組みを進めており、容器ラベルのインクには環境負荷の少ない植物由来のバイオマスインキ、アテンションシールには使用済みペットボトルから作られた再生PETを採用するなど、細部にまで環境負荷の低減を意識しています。
■生産ロスZEROプロジェクト
2024年に株式会社BEAUTYCLEが発足した業界初の「生産ロスZEROプロジェクト」に参画しました。本プロジェクトでは、化粧品やトイレタリー容器の生産過程で発生する廃棄予定在庫を回収し再資源化することで、CO₂削減に取り組んでいます。2025年は、前年に回収しペレットへ再資源化した約20トン分の再生材を活用し新たなボトルを製造しました。
■I-neバイオマスラベルについて
I-neバイオマスラベルは、植物など再生可能な資源を原料とするバイオマスPETやバイオマスインキを使用していることを示すマークです。当社独自の基準に基づき、バイオマス由来の原料やインキを用いた容器やパッケージに表示しています。
■ 再生紙や認証紙の使用
商品の外箱、化粧箱、段ボール、セット用の資材などの紙は、再生紙もしくは適切に管理された森林から作られた環境に配慮した認証紙を使用しています。
原料の取組
■ アップサイクル原料の活用
捨てられるはずだった廃棄物や不用品を新しい製品にアップグレードする「アップサイクル原料」を様々な商品に活用しています。
| 商品 | アップサイクル原料 |
|---|---|
| BOTANIST 2025数量限定商品 「フルーツトマト&ローズマリー の香り 」 |
トマトの廃棄部位である種を活用したトマトオイル1を採用 |
| YOLU 2025春限定商品 「サクラナイトシリーズ」 |
さくらリキュールを製造する際に出る残渣を用いて抽出したサクラエキス2を配合 |
| Qurap 2025夏限定商品 「プリズムエディション」 |
見頃が終わり、翌年の開花の準備として行われる剪定で出た秋田県美郷町のホワイトラベンダーを有効利用し、水蒸気蒸留で製造した精油を使用 |
| DROAS 2025夏限定商品 「クレイマイルドスクラブウォッシュ クール 」 |
清涼剤として松の木から紙製品を製造する際の残渣から抽出したメントール(清涼剤)を配合 |
| ReWEAR 2025夏限定商品 「再生柔軟剤 ホワイトシャルドネ&ダージリンティー」 |
白ワインの製造工程で破棄される岡山産白ぶどうの果皮のアップサイクル原料を使用 |
1 トマト種子油(エモリエント成分)
2 オオヤマザクラ果実エキス(保湿成分)
■植物資源の循環「BOTANIST白樺ファーム」
植物資源の循環プロジェクトとして、白樺原料用農場「BOTANIST白樺ファーム」を北海道中川郡美深町に開設しました。BOTANISTの地肌ケアのキー成分となるのが、北海道の白樺から採れる白樺樹液と白樺発酵エキスです。当プロジェクトは、BOTANIST(シャンプー・トリートメント)で白樺樹液を使用した分の白樺の苗木を植え、育て、そこからまた樹液を採取して使用していくという循環サイクルを目指した取り組みです。
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小型家電回収の取り組み
小型家電は適切にリサイクル処理を行うことで、回収量の92%を再生利用できる魅力的な資源です。当社の美容家電ブランド「SALONIA」では、使わなくなった小型家電を次の資源に活かすサーキュラーエコノミー型プロジェクト「SALONIA RECYCLEBOX PROJECT」を小型家電リサイクル認定業者のリネットジャパンリサイクル株式会社と連携し、アウトレット店舗での回収を行っています。2024年にはWEBで申込み、手持ちの段ボールに梱包して発送するだけで簡単にできる小型家電リサイクル回収「SALONIA ✕ ReNet Beauty Cycle Project」を開始し、2025年12月までに451kgを回収することができました。また、2025年は大阪・御堂筋難波エリアに100台以上の廃棄予定の小型家電を使って巨大なドライヤーのオブジェを設置し、リサイクルの重要性を表現しました。
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小型家電回収量
| 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|
| 小型家電回収量 | 186 | 265 |
アウトレット店舗展開などによる再販可能な商品廃棄の削減
当社グループでは、廃棄ロスゼロの実現に向け、「再販可能な商品の再販率100%」の達成を目指しています。具体的には、アウトレット店舗「BOTANIST Factory」や、「BOTANIST」とI-ne美容アイテムのセレクトショップ「and Habit」のコラボレーションによる「BOTANIST Factory/ and Habit」を運営し、品質に問題がないにも関わらず、商習慣などの理由で販売できなくなってしまう商品(シーズンオフやリニューアル前の商品など)を特別価格で提供しています。当社は今後も商品の価値を最大限に活用し、資源の無駄を減らすとともに、お客様により多くの選択肢を提供していきます。
店舗一覧
社内におけるリサイクルの取り組み
当社グループでは、オフィス内での資源循環を積極的に推進しています。会議資料や申請書は社内SNSやクラウドストレージに集約し、ペーパーレス化を実現。必要な紙資料は、シュレッダー処理後に古紙として回収し、名刺・封筒・紙袋などの社内用品を全て再生紙化することで資源の循環利用を図っています。プラスチック削減にも注力し、再生PET100%クリアファイルの導入や廃プラの適正な再資源化、マイカップ・マイボトル利用の促進など、使い捨て容器の削減に取り組んでいます。
また、福利厚生に関する部分では、紙配布物の削減、コーヒーサーバー原液の容器をプラスチックから紙パックへ変更、昼食の弁当容器の紙製品優先採用、消耗品は詰め替え製品を活用。さらに、不要となったPC・スマートフォンはデータ消去後に専門団体を通じて寄付・再利用することで、電子廃棄物削減と社会貢献の両立を実現しています。