- サステナビリティ
- 社会
SOCIAL 社会
誰一人取り残さない、環境・コミュニティづくりに取り組みます。
- 01 人権の尊重
- 02 人権デューディリジェンス
- 03 人権尊重の取り組み
- 04 従業員と共に
- 05 地域・社会と共に
人権の尊重
人権ポリシー
わたしたちI-neグループは、「We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness」という MISSIONを掲げ、商品をきっかけに始まる幸せの連鎖がお客様、お取引先様、社会、更には地球全体にまで広がり、最⼤化することを⽬指しています。
Chain of Happiness を追求するに当たり、わたしたちが⽣み出した商品やその過程で、世界の誰かを苦しめていることはあってはなりません。
人権ポリシーは、⼈権にかかるI-neグループの約束であり、わたしたちは、本ポリシーに従って⾏動し、全ての⼈々の⼈権が尊重される持続可能な社会の実現に貢献します。
人権ポリシー
人権デューディリジェンス
I-neグループは、事業活動に関係する⼈権への負の影響を特定、予防及び軽減するために、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に基づき、人権デューディリジェンスの仕組みを構築し、以下のプロセスで推進しています。
人権ポリシーの策定
人権デューディリジェンス
- 人権に対する
負の影響の
特定・
分析・評価 - 負の影響に対する
防止・軽減・
是正策の実施 - 実施策の効果に
ついて
追跡調査 - 外部への
情報開示
是正・苦情処理メカニズムの構築
人権に対する負の影響の特定・分析・評価
I-neグループは事業バリューチェーン上で起こり得る人権リスク*について、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)が策定した人権ガイダンスツール(Human Rights Guidance Tool)を参考にした化粧品・日用品業界特有の人権課題(CRT日本委員会発行)と、法務省の「今企業に求められる『ビジネスと人権』への対応」に記載の「企業が尊重すべき人権の分野」を参考にして、事業活動で想定される人権リスクをリストアップしました。
※ 強制労働、児童労働、住居及び移転の自由、過剰・不当な労働時間、ハラスメント、差別、安全かつ健康な職場環境、結社の自由、社会保障を受ける権利、結社の自由、プライバシーの権利、表現の自由、同一労働同一賃金、自然環境に対する悪影響、子供の健康・安全、先住民の権利侵害、知的財産権の侵害、適正な賃金の支払い、消費者の健康及び安全、腐敗と賄賂
バリューチェーン上で起こり得る人権リスクについては、所管部門を中心にヒアリングや情報収集を行い、深刻度と発生可能性の観点で評価をしました。その上で、当社グループの主要商品であるシャンプー・トリートメント・ボディソープの原料として使用されているパーム油生産における人権リスクや生産拠点国の人権リスク、当社グループが実施している予防・是正対策の状況から、外部の有識者のレビューも経て総合的に判断し、優先的に取り組むべき人権リスクを特定しました。
防止・軽減・是正策の実施
特定した優先的に取り組むべきリスクに対して、下記の防止・軽減・是正策を実行しています。
I-neが優先的に取り組むべき人権リスク | 現状の対応策 |
---|---|
サプライチェーン上の人権侵害 (特にパーム油農園での児童労働、強制労働、先住民の権利侵害等) |
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あらゆるハラスメント、差別 |
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お客様のプライバシーの権利、健康・安全 |
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自然環境への悪影響 |
|
これらの人権リスク特定のプロセスや取り組み状況、特に重要な人権リスクについては外部専門家からのレビューも得ております。今後も定期的に、バリューチェーン上で起こり得る、または実際に顕在化している人権リスクを整理・把握し、重要な人権リスクを特定すると共に、特定されたリスクに対しては継続的に適切な措置を実施していきます。
実施策の効果についての追跡調査と外部への情報開示
負の影響の防止・軽減・是正策に対する進捗状況はモニタリングして評価し、自社ホームページにて開示していきます。
2023年度のアセスメントの結果はサプライチェーンマネジメントのページをご確認ください。
人権尊重の取り組み
救済へのアクセス
I-neグループは、苦情処理メカニズムとして人権を含むコンプライアンス関連の相談・通報窓口を設置しています。
■ お取引先様含む外部ステークホルダー及び一般市民の皆様からの相談・通報窓口
I-neグループは、お取引先様含む外部ステークホルダー及び一般市民の皆様からのご相談・通報をお受けする窓口を設置しています。窓口は社内外に設け、通報は匿名で行うこともできます。また、通報窓口では、通報者が不利益な扱いを受けないよう通報者の保護、個人情報保護を徹底しています。
通報いただいた内容は事実確認を確認、調査の上、速やかに対応いたします。
2023年度に上記窓口に通報された中で、人権に関する苦情は0件でした。
コンプライアンス関連の ご相談・通報窓口について
■ 従業員からの相談・通報窓口
I-neグループの全ての役員および従業員(アルバイト、派遣社員を含む)からの相談・通報窓口は内部通報窓口として設置しています。窓口は社内及び社外(弁護士事務所)に設け、通報は匿名で行うこともできます。また、通報窓口では、通報者が不利益な扱いを受けないよう通報者の保護、個人情報保護を徹底しています。
通報を受けた場合は、内部監査室が、弁護士等の専門家によるアドバイスを踏まえつつ、調査を実施した上で社内規程に基づき評価し、適切に対処しています。
また、代表取締役を委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会に対し、匿名性を担保した上で通報内容について調査した結果を全件適時に報告することで、内部通報制度がより有効に機能するよう運営しています。
2023年度に上記窓口に通報された中で、人権に関する苦情は2件でした。
人権に関する外部イニシアチブへの参画
I-neグループは、「国連グローバル・コンパクト」への支持を表明しており、「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)」の「ヒューマンライツ・デューディリジェンス(HRDD)分科会」「人権教育分科会」「サプライチェーン分科会」などにメンバーとして参加しており、外部有識者の講義やワークショップ等を通じて、人権尊重や人権デューディリジェンスに関する理解を図っています。
従業員と共に
労働問題への取り組み
■ 同一労働、同一賃金
報酬、昇進及び、評価において、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、又は門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別を行わず、同一の労働に対し同一の賃金を支払います。
■ 児童労働の防止
就業規定において採用条件として「会社は満18歳以上の入社を希望する人の中から選考をし、所定の手続きによって合格した者を従業員として採用する。」と明記し、従業員の採用にあたっては、児童労働を防止するために、公的書類で年齢確認を行います。
■ 上海支社における雇用
上海支社では、中国法令や労働市場状況に基づき、支社独自の人事制度を構築し適用しています。
健康と安全に関するリスクへの対応
■ 衛生管理委員会の設置
会社で就業をする従業員の意思を民主的に反映させ、職場の衛生管理体制を整備確立すると共に、従業員の仕事と生活の調和及び従業員の健康の保持増進を図り、明るく快適な職場環境を形成することを目的として、衛生委員会を設置しています。具体的には、衛生委員会は産業医監修のもと健康コラムを作成し、ストレスチェック方法、効果的な休憩のとり方、感染症対策の取り組みなどを周知しています。
地域・社会と共に
地域・社会貢献に対する考え方
I-neグループは、「Chain of Happiness」を最大化することで直接的にも間接的にもポジティブな連鎖を生み、地球・社会に貢献することができると考えます。私たちがChain of Happinessを最大化する背景で、世界の人々や地球環境にとっての負荷を生み出すことはあってはなりません。特に、マテリアリティに特定した分野は事業活動におけるリスクであり、機会となり得ます。これらの分野での社会貢献活動、そしてブランドを通した課題の解決は、持続可能な世界への貢献となり、自社の継続的な成長にも繋がります。
MISSIONを実現するため、当社が定める下記重要課題(マテリアリティ)における課題解決を中心に、社会貢献活動に取り組んでまいります。
- カーボンニュートラルの実現
- 責任ある原料調達と透明性ある情報開示
- サーキュラーエコノミーの実現
- 持続可能な森と水資源への貢献
- 心身の健康(ウェルビーイング)・インクルーシブな社会の実現
- 貧困や格差への対応
また、当社グループは事業や商品に限らない寄付や社員のボランティアをはじめとした社会貢献活動を通じて持続可能な世界を目指します。企業独自のボランティア休暇制度を導入し、従業員一人ひとりが多様な社会問題解決に取り組める機会を提供します。
ソーシャルアクション
社会課題への取り組みを推進するため、2023年から平日に使用可能である企業独自のボランティア休暇3日を全正社員に付与し、従業員一人ひとりが多様な社会問題解決に取り組めるような場を提供しました。これは、社内にて実施したアンケートで、社員の過半数がボランティア参加への「興味あり」を示したため、従業員の多様な社会課題に取り組めるよう個人の希望する団体・施設への参加を可能にしたことが背景にあります。
ボランティア活動は従業員のエンゲージメントやサステナビリティに対する意識の向上にも寄与しています。ボランティア活動、事業地域への貢献活動に参加した従業員を対象に実施したアンケートでは、会社に対するMISSIONへの貢献を感じ、サステナビリティに対するポジティブな変化があったとの回答がありました。また、98.6%の従業員が今後も社会貢献活動に参加したいと回答しました。
従業員ボランティア参加人数 [単位:人]
2022年 | |
---|---|
I-neグループ | 189 |
2023年 | |
I-neグループ | 493 |
2024年 | |
I-neグループ | - |
2025年 | |
I-neグループ | - |
■ 森林保全活動 - マテリアリティ「持続可能な森と水資源への貢献」-
マテリアリティ「持続可能な森と水資源への貢献」の実現を目指すために、本社を構える大阪や、北海道にて、森林保全活動を行っています。
〈鉢伏山森づくり活動〉
2023年4月よりアドプトフォレスト制度*を活用し、大阪府茨木市の森林にて、台風で被災し風倒木が発生した人工林の再生に取り組んでいます。地域住民と協力し、立ち枯れた木の間伐、登山道のササ狩り、植樹予定エリアの除草などの活動を行いました。今後、桜の植樹を行い、山に賑わいを取り戻す活動を行う予定です。
※「アドプトフォレスト制度」とは、大阪府が事業者等と森林所有者の仲人となって、森づくりへの参画を進めるものです。大阪府では、現在、40の団体・企業が、健全な森林を次世代に引き継ぐため、森づくり活動に取り組んでいます。
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/hokubunm/youkoso/adoptforest.html
・鉢伏山森づくり活動参加人数 [単位:人]
2023年 | |
---|---|
I-neグループ | 67 |
2024年 | |
I-neグループ | - |
2025年 | |
I-neグループ | - |
・参加者の声
〈共生の森づくり活動〉
「共生の森づくり」は、大阪湾に広がる産業廃棄物処分場「堺第7-3区」の広大なスペースのうち約100haにおいて、府民・NPO・企業・行政など多様な主体が協働し合い、自然の力を活かしながら森林空間などの自然環境・生物多様性を創出する取り組みです。NPO法人共生の森のご協力の元、2023年は従業員15名が参加し、竹や木の間伐作業、除草作業、動植物の定期観察等多岐にわたる活動に取り組み、生物多様性の創出に貢献しました。
■ コミュニティ貢献活動 - マテリアリティ「心身の健康・インクルーシブな社会の実現」-
〈スポGOMI〉
2023年、『スポGOMI』イベントを実施し、総勢276名が参加しました。『スポGOMI』は「ゴミ拾いはスポーツだ!」を合い言葉に、チーム対抗の競技としてゴミ拾いを楽しむイベントで、大阪本社、東京支店周辺のゴミを267.25kg回収しました。
・スポGOMI事業所別参加人数 [単位:人]
2023年 | |
---|---|
東京支社 | 98 |
大阪本社 | 178 |
2024年 | |
東京支社 | - |
大阪本社 | - |
2025年 | |
東京支社 | - |
大阪本社 | - |
・参加者の声
ゴミを集めている時に、周りの方が「ありがとね」と言ってくれたことが嬉しかったです。
I-neの大勢の仲間と競い合いながらのボランティア活動は今までにない(VALUEの一つである)Commitを体現しながらの活動でした。
〈サステナアクションデー〉
I-neグループでは本社周辺の美化活動を月に1度実施しています。出社前や休憩中の30分を使い有志のメンバーでの活動を行っています。
■ 社会支援活動 - マテリアリティ「貧困や格差への対応」-
I-neグループは2022年より、一般社団法人バンクフォースマイルズが運営するコスメバンクプロジェクト*にボードメンバー企業として参画し、プロジェクトを通じて貧困・格差への対応に取り組んでいます。
※ コスメバンクプロジェクトでは、ひとり親世帯など経済的困難を抱える方に無償で化粧品の余剰品をギフトとしてお届けしています。年2回行われるギフト送付では全27社が協力の元、約33,000世帯へギフトをお届けしています。
コスメバンクプロジェクトについて:https://cosmebank.jp/
〈物品寄付の実施〉
I-neグループでは、2023年までの3年間で5回の物品寄付を行いました。年間約3万点のI-ne商品をコスメバンクプロジェクトへ寄付しています。
〈梱包作業ボランティア〉
参加企業から集まった商品をご家庭にギフトとしてお届けするための梱包作業を、社員のボランティア活動として実施しています。2023年は東京・大阪拠点での実施を含め全3回約5,000セットのギフト梱包を行いました。
・参加者の声
普段業務では関わらない他部署の方とも話せて良い機会になりました。
全員が前向きに参加しており、搬入までのスピードと梱包作業のクオリティが上がるような設営まで完了し参加者が同じ目的で動いてるような一体感がありました!
〈ストーリー動画制作〉
コスメバンクプロジェクトの紹介動画を、I-neのプロボノ活動として、社内の動画制作担当者が構成提案から撮影、編集まで一貫して行いました。今回の紹介動画では、バンクフォースマイルズ代表理事の山田メユミ氏より、プロジェクト設立に至った想いや、プロジェクトに関わる理事、関わる企業様のお声、実際にギフトをもらった方のコメントを紹介しています。
社会貢献活動実績
■ ボランティア活動団体
団体名 | 概要 |
---|---|
一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ | スポーツと環境の融合を実現させ、スポーツの新たな魅力を提案することで、日本スポーツ界の発展に付与することを目的とする |
一般社団法人バンクフォースマイルズ | 「地球と女性にスマイルを」を活動理念に、一人でも多くの女性に一つでも多くの笑顔が生まれることを目指す |
NPO法人 共生の森 | 産業廃棄物処分場「堺第7-3区」にて、自然環境・生物多様性を創出する活動を実施 |
NPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラム | 荒川周辺でゴミを拾いながら、河川ゴミや水質、自然回復などの問題を考え、豊かな自然を取り戻そうとする活動を実施 |
NPO法人 湘南クリーンエイドフォーラム | 「きれいな海を未来へ」をスローガンに、神奈川県藤沢市の辻堂海岸での活動を実施 |
特定非営利活動法人 green bird(認定NPO法人 グリーンバード) | 「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに誕生した、原宿表参道発信のプロジェクト |
■ 活動に参加した社員からのフィードバック ※ 2023年1月実施
- 93.3%が、社会貢献活動を通じて新しい社員との交流が増えたと回答
- 96.1%が、社会貢献活動を通じてMISSIONに対する貢献を感じたと回答
- 97.2%が、社会貢献活動参加後、サステナビリティに対するポジティブな変化があったと回答
緊急災害支援
I-neグループでは経団連1%クラブからの緊急救援要求に基づき寄付を行ってきました。今年度は下記4件の緊急災害に対し支援を行い、総額1,000万円の寄付を実施いたしました。
■ 2023年度災害・緊急支援(寄付先)
① トルコ・シリア地震(UNHCR/UNICEF)
② 石川県能登地方地震(日本赤十字社)
③ 山口県、福岡県、佐賀県、大分県大雨災害(日本赤十字社)
④ アメリカ・ハワイ火災(日本赤十字社)
「Social Beauty Innovators」の育成に向けた社内浸透
I-neグループは、サステナビリティの推進に加え、社会に良い影響を与えることのできる人材「Social Beauty Innovators」の育成に注力しています。具体的には、座学による社会課題に関する感度の向上、最新情報の提供、社会貢献活動の機会の提供を行っています。
■ リベラルアーツ(動画教材)の作成と受講
I-neのマテリアリティに対する理解を統一するために、社内で動画コンテンツを作成しました。既存社員はもちろん、新入社員も必ず受講完了するよう、管理運用しています。
■ エシカルコンシェルジュ講座の受講
エシカルコンシェルジュ講座は、一般社団法人エシカル協会が提供する、エシカルの本質について学び、考える教育プログラムです。I-neでは2021年から受講を開始し、2024年2月時点で、受講修了者は276人、従業員の95.1%が受講を完了しています。
■ ダイバーシティ&インクルージョンの理解促進に向けた勉強会の実施
マテリアリティの一つである「心身の健康(ウェルビーイング)・インクルーシブな社会の実現」の理解を深めるために、全6回の勉強会を開催しました。
〈勉強会テーマ〉
第1回:障がい者とは(講演者:乙武洋匡様)
第2回:障がい者福祉(講演者:ココ・ファーム・ワイナリー取締役 池上峻様)
第3回:海外ルーツ(講演者:NPO法人青少年自立支援センター 田中宝紀様)
第4回:LGBTQ(講演者:一般社団法人fair代表理事 松岡宗嗣様)
第5回:LGBTQ(講演者:認定NPO法人ReBit代表理事 藥師実芳様)
第6回:ジェンダー(講演者:相模女子大学大学院特任教授/ジャーナリスト 白河桃子様)
ウェブサイトのアクセシビリティ
私たちI-neグループが提供する各ウェブサイトは、さまざまな技術的環境や身体的特徴をお持ちの方を含めて、より多くの方に快適にご利用いただけるよう、W3Cなどが提唱するWeb標準技術を採用してアクセシビリティに配慮したウェブサイトの制作を目指しています。
災害の状況についてボランティアの方から歴史を聞くことで、山を守る、育てることの大切さを学びました。
初めて知った植物も多くあり、毎回参加するたびに学びが得られて楽しいです。