「#うちで働こう」I-neが取り組む全社テレワーク化の裏側

最初に、新型コロナウイルス感染症に罹患された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、最前線でウイルスと対峙されている医療従事者の皆さまに感謝を申し上げます。一日も早い収束を心よりお祈りいたします。

この度の感染症における影響はとてつもなく大きく、I-neも会社として急激に大きく働き方の変化を迫られることになりました。社会的責任を踏まえて感染の拡大を防ぐことはもちろんのこと、会社として社員や家族の健康を守るということを第一に、政府による4/7の緊急事態宣言を受けて(※部署や拠点ごとに若干の差異はあるものの)本格的に全社300人規模のテレワーク化を開始しています。

※現時点の取り組みに関する概要は以下リンク先に記載
http://ec2-18-181-43-229.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/news/46421/

今回はそのテレワーク移行に関する社内インフラやルールの一時的な改定などにおいて、どのようなステップを踏んできたのか、またその取り組みに関する社員の声なども交えながら、時系列に沿う形で少し細かめにその裏側をご紹介していけたらと思います。


~段階的にテレワークへ~

数千人、数万人といった大企業よりは少ないものの、数百人の規模でも「はい!では明日から皆さんテレワークでお願いします!」と一斉にスタートするのは無理があります。そこでI-neでは世の中の情勢を踏まえ、管理本部や総務課が全社へ情報を都度アナウンスし(※当社は社内の情報共有にChatworkを導入しています)、段階的にテレワークへの移行を推奨してきました。

まず会社として動いたのは2月より海外出張の禁止。リフレッシュ休暇の取得に伴う海外旅行なども原則避けるように促しました。さらに社内でのマスク着用推奨や検温の実施、各箇所へのうがい薬やアルコール消毒の設置、各BOTANIST店舗でのマスク着用など、対策の範囲を広げていくことになります。

最初はなかなか慣れないものです

そして全社として大きく社内のルールを変更したのは3月でした。それまでは社内申請など手続きが必要だったフレックス勤務を申請不要で全社員に適用し、月ごとに回数制限があったテレワークも回数の上限を撤廃。これは公共交通機関における通勤ラッシュの時間帯を避けるためや、全国の小中学校の休校措置がとられたことに起因します。この時点における変更期間は、その後の状況を見ながらの判断となりました。

これらの制度変更により、それまでテレワークが未経験だった社員も試験的に実践してみるなど、今となっては現在のような全社員テレワーク化へと進んでいく基盤が少しずつ整えられたように思います。また、管理本部からは制度変更のアナウンスに添えて、早い段階から社員の健康意識を高めるため、感染防止対策の情報もアウトプットしていました。


~3月から4月にかけて~

世間の状況は日に日に悪化の一途を辿り、まさに激動といったところでしたが、I-neの取り組みとしてはいわゆる「三密」を避けるため、多人数会議の自粛にはじまり不要不急のセミナーや研修・宴席などへの参加自粛、さらに国内の出張も自粛するようアナウンス。普段は全社員が参加する月次総会も動画での配信に切り替えました。その後、各種会議などもテレワークの増加に伴って徐々にリモートでの実施が増えていくこととなります。

管理本部からはその後の情勢を予想しつつ、細かい点においてはChatwork上における各社員のプロフィール設定や情報の整理、遠隔用の会議ツールとして導入していたWherebyの設定確認やその他に推奨できるツールの使い方に関するアナウンスなど、支障が出ず出来るだけスムーズに本格的なテレワーク化を進められるよう、対策を促していきました。

家族とのコミュニケーションも大変なことの一つ

そのような中で全社員のフレックス制度活用と並び、テレワークの実施も少しずつ増えてはいましたが、3月後半には東京を中心とした外出自粛要請がより一層強まっていくことになります。それらの動きを受けて、まず東京支社のテレワークをマスト化、そして大阪/福岡支社は支障のない社員からテレワークに移行し、準備の整ってない社員はすぐにでもテレワークが可能な状態にするようにアナウンスすることになりました。

あとこれは余談ですが、個人的に切なかったことが一点。I-neでは福利厚生の一環として昼食でビュッフェがあるのですが、そちらもテレワークの増加に伴い週ごとに量を調整していき、そのまま一旦撤廃する流れに。段々と利用者も減っていく中で、最後まで毎日来てくれていた担当スタッフの方の姿にはとても悲しいものを感じました…。


~ついに4月より全社テレワーク化へ~

いよいよ全社テレワークへと進んでいくことになった4月ですが、まず最初のアナウンスは不要不急な来客の原則禁止。もちろん、やむを得ない場合もあるため、その際は事前のアンケートを実施した上で管理本部判断とするなど対策を講じました。その他はBOTANIST店舗の営業自粛や、ジムなど福利厚生施設の利用禁止など。

中でも一段と動きが慌ただしくなったのが情報システム課です。テレワークにおいての生命線ともいえる部署のため、共有サーバーアクセス方法の展開や運用、在宅時のネットワークやリモート会議などの環境整備・改善を踏まえた全社ヒアリングの実施、さらには生産性担保のために一時的なモニターの貸し出しを可能にするなど、日々さまざまな対策に奔走することとなりました。そして会議ツールであるWherebyにおける接続数を何倍にも増加するなど、目に見える形でも改善を実施していき、4月度の月次総会ではそのWherebyにて社内全員が同時参加して視聴するというスタイルを実施し、見事成功を収めました。

お互いの顔が見える会議は貴重です

テレワークに関しては勤怠管理から変更を加えていき、4月からはデフォルトを在宅、出社する場合をイレギュラーとみなし、これにより今までとは逆に出社する社員がスケジュール申請を出す形に。その後は政府の動きを受けて、勤務体系に関する指示を毎週アナウンスすることとなっていましたが、早くも2週目には緊急事態宣言を受けて遂に全拠点でのテレワークをマスト化させることとなりました。なお、一部の部署や業務に関してはシフト/ローテーションでの出勤とし、最小限の人員にて対応しています。

管理本部からはその都度、勤怠管理や社内申請などに関するアナウンスを続けながら、政府の動向を踏まえて指示をアップデートして出すようにしています(※4/23現在では、5/15まで現在の体制を維持することになっています)。


~テレワークに関する社内の声や、個人間の創意工夫~

最初は誰しもが慣れないもので、環境の変化に伴い生産性の低下にも陥りがちになりそうなテレワークですが、I-neではそのピンチをチャンスと捉えて、各々ができるだけ「この状況を楽しもう」といったメッセージを発信しています。

社長はこの機会に社内クレドにもある「カオスプレイヤー」という言葉を使って、混沌とした状況をむしろ楽しみながら、生産性を下げずに新たな価値を生み出すことで世界に貢献していこうと社員に伝えています。

社員間での細かな工夫としては、朝キチンと着替えて身だしなみを整えたりすることであったり、家族に行ってきますと伝えてから作業部屋に行くなど、家にいるからこそメリハリをつけて仕事モードに切り替えることはとても大切で、それぞれがユニークな方法で試行錯誤しているようです。

そしてとりわけ、真に迫ったテレワークの心得ともいえる内容で社内に共有してくれたのが、以前にインタビューもさせていただいた( http://ec2-18-181-43-229.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/news/46069/ )営業部の井垣さんでした。彼の発信した内容は大きく下記の6つ。

明るいデスク
環境を整えるのは大切なこと

①日ごとのタスク明確化

⇒具体的な目標を定めてセルフマネジメントする。

②部屋を明るく保つ

⇒ライトの明度はもちろん、自然光や植物など自然と元気が湧き出るような工夫をする。

③デスク周りの環境を整える

⇒モニターなどガジェットの充実。集中できる音楽をかけるなど良いルーティーンを探す。

④あえて雑談の連絡を増やす

⇒孤独感を感じないよう、意識的に少し雑談を増やしたりする。

⑤仕事上における主語をいつも以上に「自分」から「I-ne」へ

⇒営業なら商談機会の減少などで、以前よりも他をサポートできる時間が増えたりしている。生まれた余裕は上手く活用し、出来るだけ物事を自分よりも会社ごとで考えられるようにする。

⑥インプットの強化とナレッジシェア

⇒通勤時間の削減などで自分に向けられる時間が増えた分は、本や記事を読んだりしてインプットの機会を増やす。また、そこで得たナレッジはどんどんシェアをする。


いずれもあらためて文字にすると当たり前のことに感じるものもありますが、自分を律することは誰しもが簡単にできるわけではありませんし、大きな環境の変化というのは物理的に不便が生じる場面も当然でてきます。しかしこういう場面でこそ、I-neの規模感やスピード感は強みを発揮できるはずですし、いち早くイノベーションを起こせるのは大企業ではなくベンチャー企業のはずです。

今回は長々と会社のテレワーク化に関する内容をお届けしてきましたが、冒頭にも述べたように一日も早い収束を祈りつつ、I-neは決してこのコロナ禍で成長スピードを鈍化させることなく、危機的な状況を乗り越え新たな文化を創造していけるように邁進していく次第です。

※本記事は都度、内容をアップデートしていく予定です。