「スピーディーに、そしてニッチに」ECセールス部の部長が語るD2Cの未来。
小売業界の成長鈍化やミレニアル世代以降のデジタルネイティブ化、さらにはSNSの普及が進み、ビジネスにおいて多くのパラダイムシフトが起こっています。そんな近年、急速な広がりを見せているのが「D2C」です。D2CとはDirect to Customerの略で、自社で企画した商品を自社チャネルで直接販売する形態を指します。
I-neはこの領域に先駆けて着目し、「BOTANIST」や「SALONIA」など数々のオンライン発ヒットブランドを生み出してきました。そんなI-neの特徴を踏まえたD2C時代のブランド戦略について、 ECセールス部部長の小松さんに話を聞きました。
■プロフィール
小松 悠(販売本部ECセールス部部長)
前職はインターネット広告代理店に勤め、複数のクライアントを担当。その後I-neに転職し、WEBマーケティングの業務を統括。ブランドリーダーとして部署を横断的にまたいだ経験を持ち、ブランドの予算・戦略策定・他部署マネジメントなども兼任している。
~ I-ne=スピード×柔軟性 ~
まずは小松さんがI-neにご入社されたきっかけを教えてください。
小松:入社のきっかけは2つで、1つはメーカーで「商品の企画工程から販売まで関わりたい」思いがあって、当時取引先だったI-neに興味を持ったのがきっかけです。あとは「人」。企業理念がすごくしっかりしていて、それが根付いている魅力的な人材が多いこと。それを見て一緒に働きたいと思いました。
ありがとうございます。魅力を感じられた人材に関しては後ほどお伺いします。入社後、ECのスペシャリストとして企画工程から関わってみて、 I-neのメーカーとしての強みはどこに感じましたか?
小松:組織としてある程度大きくなったのに、ベンチャーらしいスピード感×柔軟性を保てているところ、このちょうどいいバランス感ですね。先日もスピーディーに販売したいアイテムがあったのですが、 他部署とのやりとりを通じてデザインなどもすぐに完成させ、 短期間でリーガルと与信をクリアして出荷し、約1週間ほどでいち早く流通に乗せることができました。このスピード感です。
確かに大手の企業ではなかなか真似できないスピードですよね。
小松:他社だと企画から販売までの業務フローが本当にたくさんありますが、I-neは普段からOEM(受託製造企業)とのリレーションが強いこと、そしてインハウスでのクリエイティブが強いので、そういった部署と協力しつつデザインが出来上がるまで1~2日というスピード感で進めることが出来ました。
自分たちにできることを探して「やる」と決めてから販売までスムーズに行えたのは、柔軟な社風があるからこその結果だと思っています。
~ EC発のブランド輩出 ~
顧客の気持ちに応える強い意志を感じます!それでは小松さんが現在責任者を務められているECセールス部について、お伺いしたいと思います。ECセールス部の今後の展開についてどのように考えられていますか?
小松:I-neの売上構成比はだいたいオフライン:オンライン=7:3なので、もっとオンラインを強くすることで成長が見込めると思っています。施策としてはサブスクリプションコマースを導入したブランドを立ち上げることで、将来的にこのセクションをスケールさせたいと考えています。
今年は特に、ECセールス部から新ブランドを輩出することに注力しています。 ECドリブンでブランドを作るメリットは大きく2つあって「販売までの業務をノンストップでスピーディーにできる」という点と「これまでとは全く別のジャンルへの参入を可能にする」という点になります。
ぜひ詳しく聞いてみたいです。
小松:まず「販売まで業務をノンストップでスピーディーにできる」という点に関しては、I-neが得意とするトレンドキャッチから分析、企画、販売までを一気通貫でできること、これが大きなメリットだと感じています。もともとECセールス部はデータの宝庫。モールや自社サイトの販売履歴、顧客動向などの情報が多く集まる部署だからこそ、顧客のニーズがインプットできますし、それらの整えた情報を使ってダイレクトにOEMと交渉することができれば、よりスピーディーに商品を販売することが可能だと考えています。
なるほどですね。2点目についてはいかがですか?
小松:「これまでとは全く別のジャンルへの参入を可能にする」に関しては、これまでI-neがリーチすることができなかった顧客に対しての可能性を広げる、ということです。これは全社的にも大きなメリットだと考えています。
I-neはこれまでオフラインでもオンラインでも、わかりやすいニーズがある商品を中心にビジネスを展開していました。でもそれだけではニッチなニーズを拾いきれない。そういった市場は結構存在するんです。そこに対して、ECセールス部からの声を即反映させながら、全社を巻き込みながらブランドを形成していく。このやり方はI-neのECだからこそできると思います。ニッチなニーズにも応えて長期的に顧客満足を形成したいと考えています。
そしてこの2つの点から、ECセールス部から新ブランドを輩出していく、すなわちECセールス部発となるブランドマネージャーの設置を考えています。
~ ECセールス部からブランドマネージャーを ~
すごく面白そうですね!ありがとうございます。部署として新たな局面に立っていると思いますが、そんな中でI-neのEC発ブランドマネージャーとして活躍するためにはどういった要素が求められますか。
小松:まず、1番大切なのはI-neのカルチャーとマッチした人材。その中でも特にオーナーシップをもってやり抜く力、それとスピード感をもって実践できる力。この2つのマインドを持っている人がI-neではいい活躍をしています。
その上でブランドマネージャーに求める要素としては、経験はなくても普段からECマーケ周りのインプットをたくさんしているなど、そういったパッションや貪欲さが欲しいですね(笑)。
私のモットーでもあるのですが、やりたいという強い意志と挑戦する価値が少しでもあれば、とりあえず任せてみることにしています。これはI-ne全体でもいえることで、部門関係なしにブランドが作れるところをはじめ、組織の壁を気にせず挑戦を歓迎する社風はとても面白いし、まるで30人ぐらいのベンチャーにいるかのようです。普通の組織が細分化された300人規模の会社じゃ、まずできないと思います。 こういう環境で前のめりにチャレンジしてくれる、そういった要素がI-neのブランドマネージャーに求められます。
お時間いただきありがとうございました!EC発ブランドマネージャー、要チェックですね!